【要点】 インド宇宙研究機関(ISRO)の国内最大の打ち上げ機であるLVM3(旧GSLV Mk 3)は、2025年11月2日の夜に、通信衛星「CMS-03」を軌道に投入した。 この衛星は重量4,410kgで、インドのロケットがインドの領土から静止トランスファ軌道(GTO)に投入する4,000kg超の衛星として初のものである。 今回の打ち上げでは、GTOへの標準能力4,000kgを超える重量に対応するため、最高地点が約29,970kmとなるよう軌道をわずかに下げて投入された。 LVM3は通常、低軌道(LEO)に最大8,000kg、GTOに最大4,000kgの能力を持つ。 ISROはこれまで、5,854kgのGSAT 11や4,181kgのGSAT-24を欧州のArianespace(ロケット打ち上げ)に、4,700kgのGSAT-20を米国SpaceX(ロケット打ち上げ)に委託するなど、重い衛星の打ち上げを他国の民間企業に委託してきた経緯がある。 LVM3は、将来の有人宇宙飛行ミッション「ガガニャーン」に改造版が使用されるほか、LEOへ10,000kgの能力向上を目指し、第3段極低温上段の推力増強や、第2段への精製ケロシンと液体酸素を使用する準極低温エンジンの採用が検討されている。
【編集部コメント】 本件は、インドが国産の大型ロケットを用いて、自国の戦略的な通信資産を自力で打ち上げる能力を確立したという、「宇宙の自立」に向けた重要なマイルストーンと位置付けられる。 編集部による見解として、LVM3の打ち上げ成功は、他国への依存を減らすだけでなく、将来的にLEOで10,000kg、そして月ミッション向けLMLVでLEOで80,000kgという野心的な能力向上計画の布石となる。 この能力強化は、インドが計画する**宇宙ステーション「バーラティヤ・アンタリクシュ・ステーション」**のモジュール打ち上げや、有人月面探査といった次なる巨大プロジェクトの実現に不可欠である。
参照情報(媒体名):Indian Express 発行日:2025-11-02 リンク:https://indianexpress.com/article/explained/explained-sci-tech/heaviest-comms-sat-launch-lvm3-india-biggest-launch-vehicle-10340371/ 企業公式リリース:確認できませんでした
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