【要点】 米国Axiom Space(商業宇宙ステーション開発)は、日本のスタートアップElevationSpace Inc.(軌道利用・回収プラットフォーム開発)と、高頻度な大気圏再突入および回収サービスの実現に向けた基本合意書(MOU)を締結しました。 この提携の目的は、将来のAxiom Station(商業宇宙ステーション)を含む軌道インフラの能力を強化し、宇宙から地球への貨物輸送の経路を確立することです。 協業は、ElevationSpaceが開発するペイロード処理および再突入・回収システム「ELS-RS」の技術実証に焦点を当てます。 若田光一(Axiom Spaceの宇宙飛行士兼最高技術責任者)は、このMOUが、生命科学や材料科学のサンプルを迅速かつ管理された状態で地球に帰還させ、顧客に提供するために重要であると述べています。 この協力により、微小重力下で製造された高価値の物質を、迅速かつ確実に回収できるロジスティクスチェーンの構築が進むことが期待されます。
【編集部コメント】 編集部による見解: 宇宙産業において、「軌道への輸送(アップマス)」は既に商業化が進んでいますが、「軌道からの帰還(ダウンマス)」は依然としてボトルネックです。 Axiom Spaceが日本のスタートアップと提携し、高頻度な帰還能力を確保しようとする動きは、ポストISS時代における商業的な宇宙製造業の成長を見据えた、極めて戦略的なものです。 この連携は、日本の強みである精密な回収カプセル技術を、Axiom Stationという国際的な商業インフラに組み込むことを意味し、日本の宇宙産業がサプライチェーンの付加価値の高い領域に参入するための重要な機会と位置付けられます。
【出典情報】
参照情報(媒体名): Nikkei Asia 発行日: 2025-10-30 リンク: https://asia.nikkei.com/business/aerospace-defense-industries/axiom-and-japan-startup-team-to-deliver-cargo-from-space-to-earth 企業公式リリース: Axiom Space: https://www.axiomspace.com/news/mou-elevationspace
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