【要点】 日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2025年9月18日(日本時間)に、金星探査機「あかつき(金星気象衛星)」の運用を正式に終了したと発表しました。 「あかつき」は、2010年に打ち上げられ、2024年4月下旬に低精度姿勢維持モードへの移行操作中に管制室との通信が途絶しました。 JAXAは1年以上にわたり通信回復を試みましたが、機体が設計寿命を大幅に超過していたことや、後期の運用段階にあったことを考慮し、運用を断念しました。 「あかつき」は、2010年の最初の軌道投入に失敗した後、5年間の太陽周回軌道を経て、2015年12月に姿勢制御用スラスタを用いて金星周回軌道への再投入に成功しました。 軌道投入後は約10年間にわたり、金星のスーパーローテーション(超高速大気循環)の解明などに貢献し、170本以上の研究論文の基となるデータを取得しました。 今回の運用終了により、一時的に金星を周回し、観測を続ける現役の探査機はゼロとなりました。

【編集部コメント】 編集部による見解: 「あかつき」は、エンジン故障という大きなトラブルを乗り越え、設計寿命の2年を大幅に超えて約10年間も観測を継続した、日本の惑星探査技術と運用能力の粘り強さを象徴するミッションです。 この運用終了により、金星を専門に継続観測する探査機はなくなりましたが、米国NASAの「DAVINCI+」や「VERITAS」、欧州宇宙機関(ESA)の「EnVision」など、2030年代に向けて複数の新たな金星探査計画が進行中です。 「あかつき」が取得した貴重なデータは、今後数十年にわたる金星科学の基礎となり、これらの後続ミッションの計画と実行に不可欠な知見を提供し続けると位置付けられます。

【出典情報】
参照情報(媒体名): Space.com 発行日: 2025-10-29 リンク: https://www.space.com/space-exploration/launches-spacecraft/venus-loses-its-last-active-spacecraft-as-japan-declares-akatsuki-orbiter-dead 企業公式リリース: JAXA: https://global.jaxa.jp/press/2025/09/20250918-2_e.html

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