【要点】 日本の九州大学の研究者らが、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇が、地球の高層大気である電離層に変化をもたらし、衛星通信や衛星軌道に影響を与える可能性を指摘しました。この研究は2025年10月28日付けで公表されました。 CO2濃度が増加すると、地表付近の気温は上昇しますが、高度約100 km付近の電離層は冷却され、密度が低下し、風の循環が強化されます。 この変化が、電波の経路を乱す**「スポラディックE層(Es)」と呼ばれるプラズマ不規則性を強め、短波帯(HF/VHF)の無線通信(航空交通管制や海上通信など)に障害を引き起こすリスクを高めます。 また、大気密度の低下は、低軌道(LEO)の衛星やスペースデブリにかかる大気抵抗(ドラッグ)を減少**させ、軌道寿命を延ばすため、衛星の衝突リスクを高め、宇宙デブリの増加につながる可能性があると分析されています。
【編集部コメント】 本研究は、地上での気候変動が宇宙インフラに及ぼす影響を科学的に解明する重要な動きの一環と位置付けられます。CO2増加による高層大気の収縮と通信障害のリスクは、衛星運用者に対し、長期的な気候変動要因を考慮に入れた衛星設計とデブリ対策の必要性を示唆しており、宇宙の持続可能性を確保する上で喫緊の課題であると分析されます。
【出典情報】 参照情報(媒体名): AOL / SpaceWar 発行日: 2025-10-29 リンク: https://www.aol.com/articles/rising-co2-levels-threaten-disrupt-160700339.html
公式リリース: 報道によると、九州大学の研究グループが学術誌『Geophysical Research Letters』に発表。
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