【要約】
ドイツの防衛技術グループ Rheinmetall AG とフィンランドのSAR(合成開口レーダー)衛星運用企業 ICEYE Oy は、合弁会社「Rheinmetall ICEYE Space Solutions GmbH」を、2025年11月7日付でドイツ・ノイス(Neuss)にて正式に設立しました。
本合弁会社では、Rheinmetall が60%、ICEYEが40%の株式を保有し、ドイツ国内(ノイス工場)を一拠点として、SAR衛星の製造および関連する宇宙ソリューションの提供を目的としています。
事業は2025年中に開始される予定であり、最初の衛星の製造は2026年にノイス拠点で開始する計画です。
SAR衛星は、昼夜および天候条件に左右されずに高解像度の地上画像を生成できるため、世界中の軍隊・治安機関における宇宙ベースの偵察能力への需要が近年急増しており、欧州におけるソブリンな宇宙監視システム構築の動きの中核を成すものとされています。
【編集部コメント】
本件は、宇宙スタートアップ(ICEYE)の技術力と、防衛産業大手(Rheinmetall)の製造能力・セキュリティネットワークとを統合する形で、欧州の防衛宇宙市場における構造変化を象徴する動きと位置付けられます。
特に、欧州各国による「宇宙監視・偵察能力の自律化(ソブリン能力)」の潮流を背景に、HAPSや衛星データサービスと並んで、SAR衛星の製造・配備が戦略的に重要なテーマになっています。
また、合弁会社設立によって、Rheinmetallのドイツ国内ノイス拠点が宇宙技術製造拠点へと転換を図る予定であり、防衛産業の成長分野としての“地上‐宇宙”一体化の一端が見えます。
ただし、現時点では「製造を開始する計画」であり、量産・商用あるいは運用サービスが既に開始されているという段階ではありません。読者にはその点を踏まえておくよう留意を促します。
【出典情報】
参照情報(媒体名):ICEYE プレスリリース「Rheinmetall and ICEYE establish joint venture in Neuss」
発行日:2025-11-07
リンク:https://www.iceye.com/newsroom/press-releases/rheinmetall-and-iceye-establish-joint-venture-in-neuss
参照情報(媒体名):Tekedia
発行日:2025-11-08
覚書(MoU):Rheinmetall と ICEYE が 2025-05-08 に覚書締結済み
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Airforce-Technology: https://www.airforce-technology.com/news/rheinmetall-iceye-space-join-venture/
European Spaceflight: https://europeanspaceflight.com/rheinmetall-and-iceye-partner-to-build-satellites-in-germany/