【要約】 欧州の地球観測衛星群が将来、二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)などの温室効果ガス(GHG)排出源を、個々の発電所や産業施設レベルまで詳細に特定可能となる見通しです。 スイスのEmpa(材料科学・技術研究所)のシミュレーションの結果、欧州連合(EU)のコペルニクス計画の一部である「CO2M」(Copernicus Anthropogenic CO2 Monitoring Mission)衛星の計画機数が、当初の2機から3機に増強されました。 これにより、全球規模での観測頻度が5日に1回から3.5日に1回に大幅に改善される見込みです。 この新世代の観測機器は、従来の衛星が狭い測定帯しか提供できなかったのに対し、2kmの解像度で広範囲をカバーする温室効果ガス画像を提供します。 CO2M衛星はESA(欧州宇宙機関)によって開発され、欧州気象衛星開発機構(EUMETSAT)に運用が引き継がれる予定です。
【編集部コメント】 本件は、パリ協定の目標達成に向け、各国の排出量報告の透明性と検証可能性(Verification)を劇的に向上させる動きの一環と位置付けられます。 衛星データの分解能と頻度が高まることで、「スーパーエミッター」(巨大排出源)の排出量を独立した立場で正確に監視できるようになり、各国の排出削減努力の評価と、気候変動対策におけるアカウンタビリティ(説明責任)を強化する上で重要な役割を果たします。
【出典情報】 参照情報(媒体名):Phys.org 発行日:2025-11-03 リンク:https://phys.org/news/2025-11-earth-space-satellites-precise-emission.html
公式リリース:Swiss Government (Empa): https://www.news.admin.ch/en/newnsb/HEnvOSjbRL6_9kSYtf9yP
関連記事: Satellites can track power plant CO2 emissions in real time:https://www.weforum.org/stories/2022/11/real-time-space-observations-power-plants/ Europe’s first step towards monitoring human-caused emissions:https://defence-industry-space.ec.europa.eu/europes-first-step-towards-monitoring-human-caused-emissions-2025-07-22_en