【要約】
米国のBreakthrough Listenの研究者らは、米国SETI InstituteのAllen Telescope ArrayとNVIDIAのAIプラットフォームを活用し、宇宙からの信号探索を高速化する新しい人工知能(AI)システムを開発した。
このシステムは、従来の処理パイプラインと比較して最大600倍の速度で観測データを解析し、リアルタイムを大幅に上回る処理能力を示した。
設計上の特長は、従来ボトルネックとなっていた信号補正処理をAIが代替し、大量のストリーミングデータを直接解析する点にある。
これにより、ノイズや誤検出を抑えつつ異常信号を迅速に識別することが可能となり、地球外文明に関連する可能性を持つ信号の探索効率が向上するとされる。
研究チームは、今後の観測装置や大型データ環境でも適用可能な手法として、その活用範囲を拡大する意向を示している。
【編集部コメント】
本件は、天文学におけるデータ処理の高度化が進み、AIが観測現場で主要な役割を果たし始めている動きの一環と位置付けられる。
望遠鏡の高性能化によりデータ量が急増する中、従来手法では対応が難しい高速処理をAIが担うことで、異常信号検出の効率化が進む。
この成果は、電波天文学に加え、衛星観測や宇宙状況認識(SDA)など、大規模データを扱う分野にも応用可能性を示すものであり、解析手法の共通基盤として技術的な意義が大きい。
今後、各国の観測施設や宇宙関連プロジェクトとの連携が進むことで、実装範囲の拡大が期待される。
【出典情報】
参照情報(媒体名):SETI Institute News
発行日:2025/11/05
リンク:Revolutionary AI System Achieves 600x Speed Breakthrough in the Search for Signals from Space
https://www.seti.org/news/revolutionary-ai-system-achieves-600x-speed-breakthrough-in-the-search-for-signals-from-space/
公式リリース:
Revolutionary AI System Achieves 600× Speed Breakthrough in Detection of Signals from Space
https://breakthroughlisten.web.ox.ac.uk/bl-holoscan
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