【要約】
人工衛星は、火山から放出される二酸化硫黄(SO2)などの火山ガスや、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の追跡において重要な役割を果たしています。
衛星観測は、地上観測網が限られる遠隔地の火山を含む広い範囲を継続的にカバーできる点が強みです。
SO2のモニタリングは、火山噴火に伴う大気中の火山ガスや火山灰の広がりを把握し、航空機ハザードの評価や噴火の兆候把握に活用されています。
米国NASA(航空宇宙局)のAura衛星に搭載されたOMIや、欧州宇宙機関(ESA)のSentinel-5Pに搭載されたTROPOMIなどの機器は、全球規模で二酸化硫黄の濃度分布を観測してきました。
また、米国NASAのOCO-3などの最新衛星データを用いて、特定の火山周辺のCO2濃度を詳細に解析する研究が進められており、火山活動の監視と早期警告システムの高度化に向けた基礎情報を提供しています。

【編集部コメント】
本件は、宇宙技術が地球規模の自然災害対策と環境モニタリングの双方に組み込まれつつある動きの一環と位置付けられます。
火山ガスの衛星観測により、アクセスが困難な火山の活動状況を継続的に把握できるようになり、航空路の安全確保や噴火リスク評価に必要なデータを安定的に供給できる点が重要です。
今後、衛星データと地上観測や火山観測網を統合した解析が進むことで、火山噴火の予兆把握や影響評価の精度が高まり、地球科学研究と防災政策の両面で活用範囲が拡大すると編集部は見ています。

【出典情報】
参照情報(媒体名):Phys.org
発行日:2025/11/14
リンク:Satellites play critical role in tracking climate adaptation, researchers say:https://phys.org/news/2025-11-satellites-play-critical-role-tracking.html

公式リリース:
公式リリースなし

関連記事:
Global Sulfur Dioxide Monitoring Home Page(NASA OMI/TOMS):https://so2.gsfc.nasa.gov/

Sentinel-5 Precursor Level 2 Sulphur Dioxide Product(Copernicus Sentinel-5P/TROPOMI):https://sentinels.copernicus.eu/data-products/-/asset_publisher/fp37fc19FN8F/content/sentinel-5-precursor-level-2-sulphur-dioxide