【要約】
アイルランドの量子コンピューティング企業Equal1は、欧州宇宙機関(ESA)とパートナーシップ契約を締結し、同社のハイブリッド量子コンピューティングシステム「Bell-1」をイタリアのESA地球観測センターESRIN内にあるΦ-labへ設置する。
Bell-1は6量子ビットを備えるシリコンベースの量子コンピュータで、ESAの高性能計算(HPC)基盤と統合され、気候変動モデリングや災害監視など地球観測(EO)データ解析の高度化に活用される。
ESA施設内に量子計算機が物理的に導入されるのは今回が初めてであり、量子技術の実運用段階に向けた重要な検証機会となる。
Equal1はユニバーシティ・カレッジ・ダブリン発のスピンアウト企業として、小型でエネルギー効率に優れた量子技術の開発を進めている。

【編集部コメント】
本件は、衛星由来データの増大に対応するため、量子計算を地球観測分野へ適用する「QC4EO」イニシアチブの一環と位置付けられる。
特に、ESAの運用施設内に量子ハードウェアを配置した点は、実験室レベルから実利用に向けた段階的移行を象徴している。
アイルランド発のスタートアップが欧州の主要宇宙機関と協働する事例は、同国の量子・ディープテック産業の存在感が国際的に高まっていることを示すものである。

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【出典情報】

公式リリース(一次情報)
ESA Selects Equal1 to Install Hybrid Quantum Computing System for Earth Observation:
https://www.ucd.ie/innovation/news-and-events/2025/esa-selects-equal1-hybrid-quantum-computing/

※Equal1による公式発表は、創業母体UCDのリリースを通じて行われた。

参照情報(報道)
Silicon Republic:
https://www.siliconrepublic.com/machines/esa-european-space-agency-equal1-quantum-earth-observation

WeathEire:
https://weatheire.com/news/space/2025/11/12/irish-quantum-startup-to-help-esa-analyse-earth-from-space/

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