【要約】
英国政府は、測位・航法・タイミング(PNT)サービスの強靭化に向け、総額1億5500万ポンドの投資を発表した。
公式発表によると、衛星測位(GNSS)に依存しない代替手段として、地上系のeLoran整備に7100万ポンドを配分する。
同時に、国立物理学研究所(NPL)が担う分散型の時刻基盤である国家タイミングセンターの開発に6800万ポンドを充てる。
このほか、妨害やなりすましを含むGNSS干渉を監視する仕組みに1300万ポンド、衛星に依存しない時間移転技術の研究開発に300万ポンドを投じる。
政府は、通信や金融など広範な重要インフラがPNTに依存しているとして、停止リスクの低減と安全保障上の備えを強調した。
【編集部コメント】
本件は、GNSSを単独の基盤とせず、地上系バックアップと高精度の時刻配信、干渉監視を組み合わせる「多重化」によりレジリエンスを高める政策の一環と位置付けられる。
eLoranは衛星信号の妨害に対する代替層を形成し得る一方、国家タイミングセンターは国内での信頼できる時刻配信を整備する取り組みとして整理できる。
監視と研究開発も同時に進めることで、運用面の早期検知と将来技術の選択肢拡大を並行させる構図になっている。
【出典情報】
公式リリース
[Landmark government investment to safeguard the essential signals we all rely on]: https://www.gov.uk/government/news/landmark-government-investment-to-safeguard-the-essential-signals-we-all-rely-on
参照情報(報道)
Inside GNSS: https://insidegnss.com/uk-commits-155-million-to-eloran-timing-and-gnss-monitoring-in-major-pnt-resilience-push/
GPS World: https://www.gpsworld.com/uk-announces-155m-investment-in-timing-centre-eloran-gnss-warning-system/