【要約】
ウィーン工科大学は2025年11月20日、欧州宇宙機関の先端製造エンジニアである Advenit Makaya 博士を迎え、宇宙空間での金属製造技術に関する講演を実施した。
講演では、欧州チームが軌道上で実現した世界初の金属3Dプリント実証の背景が紹介され、微小重力下における装置構成や安全要件が詳細に説明された。
特に、宇宙飛行士が活動する環境で可燃性ガスを扱えないことから、チタンのような特定材料が使用できない点が強調され、安全確保を前提とした材料・工程選択の重要性が示された。
Makaya 博士は、ESA が進める地球外製造(Out-of-Earth Manufacturing)構想において、今回の成果が将来の宇宙インフラ構築に向けた基盤技術になるとの見通しを述べた。
【編集部コメント】
軌道上での金属部品製造は、補給輸送に頼らない宇宙運用の実現へ向けた重要な技術といえる。特に、安全要件による材料制約や装置設計の違いが明確になった点は、宇宙向け製造技術を地上の延長では扱えないことを示す好例である。今後、月面基地建設や長期探査ミッション向けの現地製造を見据え、欧州の取り組みがどのように発展していくか注目される。
【出典情報】
公式リリース
Metal 3D Printing in Orbit. A European Achievement and Building Block towards Manufacturing in Space:
https://www.tuwien.at/ace/news/news/metal-3d-printing-in-orbit-a-european-achievement-and-building-block-towards-manufacturing-in-space
参照情報(報道)
公式リリースのみ