【要約】
韓国科学技術研究院(KIST)は、宇宙放射線の遮蔽に役立つ窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT)フィルムを新たに開発した。
研究チームは、従来脆さや低密度が課題だったBNNTを液晶技術で整列させ、フィルム全体を高密度かつ均一な構造に仕上げた。
この結果、従来素材に比べ密度は3倍以上、熱伝導率は2倍以上となり、放射線遮蔽性能も3.7倍に向上したとされる。
特に、中性子に対する防護性能では一般的なアルミニウムを上回ることが示されており、透明性と柔軟性を両立する特性から、宇宙服や宇宙船の外装材、窓材など多様な用途が期待されている。

【編集部コメント】
宇宙放射線、とりわけ中性子への対策は有人探査の長期化に不可欠である。今回の成果は、フィルム状の軽量材料で高い遮蔽能力を確保できる点で注目され、宇宙服や宇宙モジュールの設計に新たな選択肢をもたらすと考えられる。
また、柔軟性と透明性を備えた複合素材は、金属シールドが持つ重量や成形上の制約を補完する可能性があり、製造スケールの拡大が実現すれば産業的な波及効果も大きいだろう。

【出典情報】
公式リリース
公式リリースなし
参照情報(報道)
Phys.org:
https://phys.org/news/2025-11-space-shield-flexible-boron-nitride.html