【要約】
ドイツのスタートアップ Blackwave は11月21日、宇宙ロケット向けに開発した軽量複合材タンクを公開した。報道および大学発表によれば、このタンクは自動車レース分野で培われた炭素繊維技術を応用し、最大420バールの高圧と幅広い温度範囲(?50℃?120℃)に耐える構造を実現している。従来の鋼製球形タンクに比べ、ボトル形状とすることで軽量化と配置の自由度が向上し、ロケット内部の加圧システム向けに有望視される。炭素繊維複合材は腐食に強く、燃料との化学的安定性および設計の柔軟性を兼ね備える技術であり、Blackwave はこの技術を宇宙用途に展開する意向を示している。
【編集部コメント】
モータースポーツで培ったカーボン素材技術が宇宙向けに応用された点は、産業間の技術移転(クロスインダストリー)の成功例といえる。ロケットの軽量化と内部構造の最適化は、打ち上げコストの削減や設計自由度の向上につながるため、今後の小型ロケットや再利用機体の設計競争で重要な差別化要因となる可能性がある。
【出典情報】
公式リリース
公式リリースなし
参照情報(報道)
TUM(ミュンヘン工科大学): From racing car to rocket tank ? https://www.tum.de/en/news-and-events/all-news/press-releases/details/from-racing-car-to-rocket-tank
Interesting Engineering: https://interestingengineering.com/space/race-car-carbon-tech-space-rocket-tanks