【要約】
カナダロイヤル銀行(RBC)は11月19日、宇宙産業の成長可能性を分析したレポート「A Higher Orbit」を公表した。報道および同レポートによれば、世界の宇宙経済は2035年に1.8兆米ドルへ拡大するとされ、カナダは新たな産業戦略を導入することで国内市場を現在の4倍となる210億カナダドル規模へ成長させ得ると分析している。一方で、カナダの宇宙産業売上は過去10年間で25%縮小し、政府の宇宙予算(対GDP比)はOECD主要国で最下位に位置するなど課題も指摘された。改善策として、主権・防衛・技術・商業化・気候を柱とする政策転換や、防衛費の5%を宇宙技術へ充てること、官民で120億カナダドル規模の投資を行う必要性が示されている。
【編集部コメント】
金融機関が宇宙政策を国家戦略として定量的に分析し、具体的な資金規模を伴う提言を行った点は極めて重要である。防衛や主権維持といった国家課題を軸に、官民が協調して産業基盤を拡大するモデルは、米国や欧州が進める宇宙政策の潮流とも一致する。宇宙を成長産業と位置付けるだけでなく、国家安全保障や技術自立といった幅広い政策領域と結びつけた本レポートは、今後の政府の予算編成や産業施策に大きな影響を与える可能性がある。
【出典情報】
公式リリース
RBC Thought Leadership:
https://www.rbc.com/en/thought-leadership/space/a-higher-orbit-how-canada-can-build-and-finance-a-bolder-space-strategy/
参照情報
なし