要点
  • 複数のネットメディアによると、中国の貨物宇宙船Tianzhou-10は2026年5月11日、文昌(Wenchang)宇宙発射場から長征7号(Y11)で打ち上げられ、北京時間13時11分に天宮宇宙ステーション(Tiangong)のコアモジュール天和(Tianhe)の後方ドッキングポートに自動ドッキングした。
  • Tianzhou-10は約6.2トンの貨物を運び、神舟23・24号の搭乗員の軌道上業務・日常生活と、宇宙ステーションの定常運用・整備に必要な機材を支える。
  • 搭載品にはTianzhou-9で運ばれたD型・E型に続く新型船外活動(EVA)宇宙服「F型」、過去最多となる6件の科学ペイロード、新型の軌道用トレッドミルが含まれる。
  • 新型EVA宇宙服は使用回数・寿命を従来の15回/3年から20回/4年に延長し、Tiangong活動の活発化に対応する。
  • 本ミッションでは推進剤約700kgの補給も併せて実施される。
  • Tianzhou-10貨物宇宙船は中国当局により、現時点で世界最大の輸送能力と最も包括的な軌道上支援能力を持つ貨物宇宙船と位置付けられている。
  • 貨物宇宙船質量に対する貨物比率は約53%とされ、中国は世界トップ水準のベンチマークと評価している。
  • 本飛行は、Tianzhouシリーズが運用開始して以来、Tiangongへの10回連続の補給ミッションとなる。
  • ただ、本件のTianzhou-10ミッションに関する中国有人航天工程弁公室(CMSA)公式リリースなどの一次情報は確認できていない。
編集部コメント
CGTNや中国日報(China Daily)は中国国家系メディアで、中国有人宇宙計画の公式情報チャネルに近い役割を担うが、本件は事業ミッションの「報道」であり、リリース主体としての一次発信ではない点に留意したい。Tianzhou-10に関する中国有人航天工程弁公室(CMSA)からの英文公式リリースは現時点で独立に確認できていない。貨物量「約6トン」「6.2トン」の主要数値はCGTNと中国日報で整合しており、6.2トンは現時点で最も具体性のある数値となる。Tianzhou-10はTianzhou系列で10回連続の補給ミッションとなり、Tiangongにおける長期滞在の支援基盤としての位置付けを強めるが、新型EVAスーツやトレッドミルの実運用性能は今後の中国国家系メディア報道で継続評価する必要がある。
参照情報
参照記事
Tianzhou 10 spacecraft set to deploy 6 tons of space station supplies

https://global.chinadaily.com.cn/a/202605/08/WS69fd75bea310d6866eb47842.html