要点
- 複数のネットメディアによると、Lockheed Martin、Seagate Space、Firefly Aerospaceの3社は2026年5月4日、米国の国家安全保障ミッションを対象とした海上ベース打上能力の共同開発を発表した。
- 本枠組みは、Lockheed Martinのミサイル防衛および戦術系システムの実績と、Seagate Spaceの洋上打上インフラ、FireflyのレスポンシブAlphaロケットを組み合わせる。
- 協業の中核はSeagate Spaceの洋上打上プラットフォーム「Gateway」で、軌道打上専用に設計された半潜水型ドローン船である。
- Gatewayは2025年12月、米国船級協会(ABS)より洋上スペースポートの新基準に対応する原則承認(AIP)を取得した最初の洋上資産となっている。
- 打上機ベースラインはFireflyのAlphaロケットで、機体高は29.48mであり、現在は米国ヴァンデンバーグ宇宙軍基地のSLC-2のみから運用されている。
- 3社は本構想を、米国国防省(Department of War)の戦術的即応宇宙(Tactically Responsive Space, TacRS)構想を支える基盤と位置付け、軌道資産喪失時の補填や新規センサー展開を数カ月単位ではなく数時間〜数日単位で実現可能にすると主張する。
- 次段階としてはミッション適用コンセプトと飛行実証プロジェクトが予定されており、2026年3月実施のAlpha Flight 7「Stairway to Seven」ミッションを足掛かりとする。
- ただ、米国宇宙軍・Department of War、もしくはLockheed Martin/Firefly/Seagate Space連名による全容を確認する公式リリースなどの一次情報は確認できていない。
編集部コメント
海上ベース打上は2010年代のSea Launch衰退以降は廃れた概念とされてきたが、ABSによるGatewayへの原則承認(AIP)は規制面でのターニングポイントとなり、現代の即応打上ドクトリン下で本形態を復活させる契機となる。衛星事業者ではなくミサイル防衛エンジニアリングを持ち込むLockheed Martinの参画は、米Department of Warが洋上打上を単なる衛星物流チャネルではなく、戦術インフラ統合の一翼として位置付け始めていることを示唆する。
参照情報
参照記事
Lockheed Martin joins collaboration with Firefly Aerospace and Seagate for off-shore launches
参照記事
Lockheed Martin, Firefly, and Seagate Partner for Sea-Based National Security Launch