要点
- 複数のネットメディアによると、ロシア国営原子力公社Rosatomは2026年4月、電子ビーム式金属積層造形(EBAM)3DプリンタRusBeam 2800をインドへ納入し、インド宇宙研究機関(ISRO)に供給した。
- インド国内では真空ベースの線材堆積式システムとして最大規模とされる。
- RusBeam 2800は高さ最大2.8m、質量最大4tの金属部品を造形でき、複雑形状部品にも対応する。
- 堆積速度は最大50 mm/sとされ、約50kgの部品を約5時間で造形できる水準と報じられている。
- チタン系、ニッケル系、コバルト・クロム系合金に加え、宇宙・航空向けの難加工材・反応性材料にも対応する。
- 本機はISROの有人ミッションGaganyaan、月探査計画Chandrayaan、Bharatiya Antariksh Space Station(BAS)など複数の宇宙プログラムでの活用が想定され、真空雰囲気下の造形が航空宇宙構造物のリードタイム短縮と素材品質保持に寄与すると見られる。
- インド・ロシア両国の業界・経済メディアは、本納入をRosatomのインド積層造形市場での足場拡大と、インド・ロシア間の航空宇宙協力強化の戦略的な節目と位置付けて報じている。
- ただ、本件のRosatomまたはISRO公式リリースなどの一次情報は確認できていない。
編集部コメント
RosatomのインドへのAM(積層造形)装置展開は、ISROが有人・深宇宙プログラム向けに大型チタン・ニッケル合金部品の国内生産を増強する時期と重なるため、Gaganyaan・BAS等の工程への実質的な寄与は、RusBeam 2800のスループットをISROの認定サプライヤ基盤にどれだけ速やかに組み込めるかに左右される。今回の供給はまた、印露の技術協力パターンを重工業AMという非伝統的セグメントへ広げる動きでもあり、インドの航空宇宙プライム各社が米欧以外の海外調達源を多角化しつつあるタイミングと整合する。
参照情報
参照記事
Rosatom Enters Indian Market of Additive Manufacturing
参照記事
Rosatom Enters Indian Market of Additive Manufacturing
https://indiaeducationdiary.in/rosatom-enters-indian-market-of-additive-manufacturing/