要点
  • 高市早苗首相は2026年5月21日、首相官邸で油井亀美也・大西卓哉両宇宙飛行士と会談し、政府の成長戦略の一環としてロケットや衛星への大胆な投資を進める方針を表明した。
  • 高市首相は米国主導のアルテミス計画への日本参加の一環として、2020年代後半までに日本人宇宙飛行士の月面着陸を実現すると明言し、有人与圧ローバーでの日米協力継続も強調した。
  • 宇宙服を着用せずに月面活動を可能にする与圧ローバーは、会談で模型として披露された。
  • 油井宇宙飛行士は1月に長期滞在を終え国際宇宙ステーションから帰還した経験を踏まえ、日本の新型補給機をステーションのロボットアームで把持した活動などを報告した。
  • 同機に搭載された二酸化炭素除去装置は、与圧ローバーの生命維持技術開発にも反映される見込みだ。
  • 大西宇宙飛行士は実用衛星の急増を背景としたスペースデブリ問題の深刻化を提起し、対策強化を要請した。
  • 高市首相は航空宇宙を国家成長戦略の柱と位置づけ、衛星・月面探査・関連インフラ全般での投資を進める意向を示した。
編集部コメント
アルテミス計画の月面活動への日本人飛行士参加は、岸田政権下で署名されたアルテミス実施取決め以来の政策目標であり、与圧ローバーは2024年に確定した月面任務2回分の見返りとして日本のハードウェア貢献を担う。月着陸時期に関する政治的シグナリングは、米国アルテミスの工程がStarship開発ペースとBlue Moon Mk1の環境認証に依存する状況下で、足元の予算算術以上に意味を持つ。会談で取り上げられたデブリ政策は、COPUOSや二国間フォーラムで日本が繰り返し提起する外交テーマであり、JAXAとアストロスケールの実証によって日本は数少ない実運用級デブリ除去技術保有国の一つに位置づけられつつある。
参照情報
一次情報(公式リリース、公式発表、PRサイト等)
油井宇宙飛行士及び大西宇宙飛行士による表敬(公式)

https://www.kantei.go.jp/jp/105/actions/202605/21hyoukei.html

参照記事
高市首相、宇宙分野で「大胆投資」 油井・大西飛行士と面会

https://www.jiji.com/jc/article?k=2026052100786&g=pol

参照記事
高市総理 日本人の月面着陸「着実に実現したい」

https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000506817.html