【要点】
・2026年2月14日、UNSW Canberraの研究チームが衛星向けヨウ素推進技術における新たな開発成果を公表した。
・本ミッションは、小型衛星コンステレーションの機動性向上と運用コストの低減を目的とする。
・推進剤にヨウ素を採用することで、常温での固体貯蔵が可能となり、高圧ガス容器に伴う設計の複雑性を排除できる。
・希少かつ高価なキセノンと比較し、ヨウ素は供給網が安定しており、調達コストを大幅に抑制することが可能だ。
・研究チームはプラズマ生成プロセスの最適化を実施し、従来モデルを上回る電力効率と推力性能を達成した。
・課題であったヨウ素の腐食性に対しては、耐久性の高い新素材を用いたコンポーネント設計によりシステムの信頼性を確保している。
・本技術の確立により、超小型衛星においても精密な軌道維持やミッション終了後の確実な離脱が可能となる見込みである。
・報道によると、今後2年以内の軌道上実証を視野に入れており、商用衛星プラットフォームへの搭載に向けた準備を加速させる。
【編集部コメント】
衛星推進剤の脱キセノン化は、商用コンステレーションの経済性を劇的に変える可能性を秘めている。ヨウ素推進は高密度貯蔵と安全性を両立する次世代の標準となり得る技術だ。UNSW Canberraによる効率改善の成功は、豪州の宇宙技術がグローバルなサプライチェーンにおいて重要な地位を占める契機となるだろう。
【出典情報】
公式リリース
Ask an Expert: Finding new ways to move satellites in space(UNSW)
https://www.unsw.edu.au/news/2026/02/ask-an-expert–finding-new-ways-to-move-satellites-in-space
参照情報(報道)
UNSW Canberra team advances iodine propulsion for satellites(Space Daily)
https://www.spacedaily.com/reports/UNSW_Canberra_team_advances_iodine_propulsion_for_satellites_999.html