【要点】

・SETI Instituteの研究チームが、AIを用いて月面に着陸したLuna 9の地点を特定した。
・米国航空宇宙局(NASA)のLunar Reconnaissance Orbiter(LRO)が撮影した高解像度画像を機械学習で解析した。
・人手での探索が難しい微細な地形変化や人工物の特徴を、アルゴリズムで識別したとしている。
・1966年に旧ソ連が達成した史上初の月面軟着陸に関する記録の空白を補う成果として位置づけられる。
・同様の手法は、月面に残された過去の着陸機や関連物体のマッピングにも活用余地がある。
・月面活動の拡大を見据え、既存物体の所在把握は将来の運用計画にも関係し得る。
・研究成果は、衛星画像アーカイブから歴史的情報を掘り起こす宇宙考古学の有効性を示した。
・画像認識技術の進展により、今後も所在が十分に特定されていない歴史的機体の再探索が期待される。

【編集部コメント】

AIによる歴史的機体の地点特定は、考古学的価値に加え、将来の月面活動で「何がどこにあるか」を把握する基盤整備にもつながる。月面の詳細マッピングと遺産のデジタルアーカイブ化が進めば、月面インフラ拡大期の運用設計にとって重要な前提条件になり得る。データ解析技術が宇宙の歴史と今後の利用拡大をつなぐ事例といえる。

【参照情報】
公式リリース
AI Helps Pinpoint the Moon’s First Soft Landing
https://www.seti.org/news/ai-helps-pinpoint-the-moons-first-soft-landing/
参照記事
Lost in space: AI discovers 1st spacecraft that landed on the moon 60 years ago
https://www.msn.com/en-in/news/techandscience/lost-in-space-ai-discovers-1st-spacecraft-that-landed-on-the-moon-60-years-ago/ar-AA1W716n?cvid=699cb3c6f3194f0caf407cef384fa9cf&ocid=hpmsn