【要点】

・NASA Jet Propulsion Laboratory(NASA JPL)が開発した3Dプリント製チタンバネJPL Additive Compliant Canister(JACC)が、商用衛星Proteus SpaceのMercury Oneで軌道上展開に成功した
・JACCはアンテナ展開機構の簡素化を狙った試験機構で、従来は複数部品で構成される機能を単一部品として製造できる可能性を示した
・展開は低軌道で実施され、機上カメラ映像により作動が確認された
・3Dプリント(additive manufacturing)により、宇宙用メカニズムのコスト・複雑性低減と開発サイクル短縮を図る狙いがある
・本件は、小型衛星でのアンテナ展開技術の実証として位置付けられ、将来の探査機や衛星での適用拡大が期待される

【編集部コメント】

展開機構は「動く部品」が増えるほど不確実性が増し、小型衛星では冗長性も取りにくいのが現実です。JACCの軌道上実証は、3Dプリントで“機能を一体化”し、設計と製造の両面からリスクとコストを下げ得ることを示しました。今後は、より大型の展開構造物や長期運用での信頼性評価に広がるかが焦点です。

【参照情報】
参照記事
JPL 3D-Printed Part Springs Forward
https://www.jpl.nasa.gov/images/pia26706-jpl-3d-printed-part-springs-forward/
参照記事
NASA tests 3D printed spring for future space antenna deployment
https://www.aero-mag.com/nasa-tests-3d-printed-spring-for-future-space-antenna-deployment