【要点】
・Orbit FabとAirbus Defence and Spaceが、静止軌道(GEO)衛星の軌道上燃料補給に向けた協力を発表した
・協力の中心は、Orbit Fabの標準給油インターフェースRAFTI® refuelling valveを将来のAirbusのGEO衛星へ組み込む可能性の評価である
・本取り組みは欧州宇宙機関(ESA)のAdvanced Research in Telecommunications Systems(ARTES)内プロジェクトRADICALの一環で、UK Space Agencyの支援を受ける
・軌道上での燃料補給は、衛星寿命の制約となりやすい推進剤枯渇リスクを低減し、運用期間延長や需要に応じた軌道変更の柔軟性向上につながる可能性がある
・RADICALは、燃料補給サービスを前提としたミッション運用、システムエンジニアリング、プラットフォーム設計上の適応点を整理し、欧州の通信衛星事業者・メーカーの競争力向上を狙う
・Orbit Fabは、RAFTIがオープンライセンスで提供され、既存の地上給油バルブ置換を想定した設計として追加負担を抑える考えを示している
・同社は軌道上燃料供給インフラの整備を進めており、複数の燃料配送システムの打ち上げ計画にも言及している
・両社は技術評価を通じて、将来的な軌道上サービスの実装に向けた要件と運用設計の具体化を進める

【編集部コメント】

軌道上燃料補給は、衛星運用を「使い切り」から「継続運用・機動運用」へ移行させる鍵になり得る。今回の協力は、標準インターフェースの採用可否を衛星メーカー側の設計・運用に落とし込む実務フェーズに踏み込む点が重要だ。ARTESの枠組みで運用・設計変更まで含めて検討が進めば、GEO通信衛星におけるサービス前提設計が現実味を帯び、軌道上サービス市場の標準化を後押しする可能性がある
【参照情報】
公式リリース
Orbit Fab and Airbus Defence and Space work together on satellite refuelling
https://www.orbitfab.com/news/orbit-fab-and-airbus-defence-and-space-work-together-on-satellite-refuelling/
参照記事
Airbus Eyes Refuelable Satellites In GEO With Orbit Fab
https://aviationweek.com/space/satellites/airbus-eyes-refuelable-satellites-geo-orbit-fab