【要点】
・Tuskegee Universityなどの研究チームは、高出力レーザー照射を想定した次世代ライトセイル(光帆)の設計・製造に関する成果を報告した
・ゲルマニウムのナノ構造を用いたフォトニック結晶により、特定波長の光を高反射し、それ以外の光の吸収を抑えることで熱負荷低減を狙う
・報告では、厚さ約200ナノメートルの超薄膜構造とし、面密度も小さい設計だとしている
・レーザー駆動での加速性能についても試算が示され、理想条件下での加速の可能性を提示した
・将来的には、Breakthrough Starshotのようなレーザー推進を想定する星間探査構想に関連する基盤技術になり得るとしている

【編集部コメント】

ライトセイルの弱点は、高出力レーザーで押そうとすると吸収熱で性能が制限される点でした。この研究は「反射したい光だけ選び、不要な光は透過させる」というナノ工学的アプローチで、熱設計の見通しを改善しようとしています。深宇宙への旅が、SFから「製造・実証できるデバイス」の議論へと近づいていることを感じさせます。
【参照情報】
公式リリース
Toward practical laser-driven light sails using photonic crystals
https://www.eurekalert.org/news-releases/1118922
参照記事
Researchers Create a Nanoengineered Light Sail That Won’t Melt
https://www.universetoday.com/articles/researchers-create-a-nanoengineered-light-sail-that-wont-melt