【要点】
・TransAstraは小惑星を捕獲し地球・月系の安定軌道へ移送するNew Moonミッションの詳細を公開した。
・約100トン級の小惑星を巨大な膨張式「キャプチャーバッグ」で包み込み、牽引する大胆な構想である。
・捕獲した小惑星を軌道上の工場で処理し、水や貴重な金属資源の抽出に供する構想を示した。
・2025年に国際宇宙ステーション(ISS)で実施された小型バッグの展開・回収試験を踏まえ、実現可能性の検討を進める。
・移送には太陽熱推進エンジンOmnivoreを使用し、化学燃料に頼らない効率的な航行を目指す。
・小惑星由来の水を燃料に変換することで、宇宙空間における「ガソリンスタンド」の役割を担うことを狙う。
・深宇宙探査のコスト削減と、地球からの資源依存を脱却する持続可能な宇宙経済の構築が目的である。
・Vera C. Rubin Observatoryなどの新世代望遠鏡の活用も視野に入れ、ターゲット小惑星の選定を進める。
【編集部コメント】
TransAstraの計画は一見SF的だが、宇宙空間での資源調達(ISRU)を実業へと変貌させる極めて論理的なアプローチである。重力の底にある地球から物資を運ぶコストを考えれば、軌道上に資源を「引っ張ってくる」方が合理的という発想だ。バッグによる捕獲技術が確立されれば、デブリ除去も含めた軌道上サービス市場で競争優位を得る可能性がある。
【参照情報】
公式リリース
TransAstra Launches ‘New Moon’ Study to Capture Near-Earth Asteroid
https://www.newswire.com/news/transastra-launches-new-moon-study-to-capture-and-relocate-a-near-earth-asteroid
参照記事
Inside the Audacious Plan to Bag Asteroids and Drag Them Into Near-Orbit for Mining
https://www.zmescience.com/science/bagging-asteroids-mining/