【要点】
・米国国防高等研究計画局(DARPA)は放射線エネルギーを直接電力に変換するRads to Wattsプログラムを推進している。
・本計画はラジオボルタイク技術を用いミリワット級からキロワット級への出力向上を狙う。
・太陽光が届かない深宇宙や深海での長期運用を可能にする新たな電源の確立を目的とする。
・高放射線環境下でも劣化せず動作し続ける革新的な材料と回路設計の開発を支援する。
・従来の熱サイクルを介さない直接変換方式を採用しシステム全体の小型軽量化を図る。
・長期間メンテナンス不要で動作する自律型センサーや探査機への搭載を想定する。
・高いエネルギー密度と放射線耐性を両立するための性能指数(FOM)による評価を実施する。
・本技術の確立は宇宙探査の活動範囲を広げ、防衛インフラの抗堪性向上にも資する。

【編集部コメント】

DARPAがキロワット級のラジオボルタイク電源を目標に掲げたことは、宇宙電源戦略における転換点となり得る。微小電力から実用レベルの電力へのスケールアップは、宇宙機の機動性や演算能力を変える可能性を秘めている。太陽光に依存しない強靭な電源は深宇宙探査の標準装備となり得て、経済・防衛の両面でパラダイムシフトを引き起こし得る。
【参照情報】
公式リリース
DARPA Rads to Watts Program
https://www.darpa.mil/research/programs/rads-watts
参照記事
DARPA develops battery that converts radiation into electricity
https://www.darpa.mil/research/programs/rads-watts