【要点】
・米国宇宙軍は装備品の開発から導入までの期間を短縮するため第2弾となる新たな調達構造(PAE)を発表した。
・従来の煩雑な調達プロセスを見直し、技術の進化に即応できる機動的なポートフォリオ管理を導入する。
・PAEは「戦闘員への能力提供」を最優先とし、複数の関連プログラムを統合的に管理して重複を排除する。
・民間企業の最新技術を迅速に軍事転用するためのプログラム・エグゼクティブ・オフィス(PEO)の権限が強化される。
・宇宙ドメインにおける脅威の高度化に対し、数年単位の遅延を許容しない「スピード重視」の文化を組織に定着させる。
・予算の柔軟な割り当てを可能にすることで、有望な技術への重点的なリソース投入を容易にする。
・各ポートフォリオはミッションの優先度に基づき、衛星コンステレーション, 地上システム, 打ち上げサービスに細分化される。
・本改革により宇宙軍は官民連携を加速させ、商用技術の波を積極的に取り込んだ軍事インフラ構築を目指す。
【編集部コメント】
宇宙軍による調達改革は、官僚的な遅延が国家安全保障上のリスクに直結するという危機感の表れだ。プログラムを「ポートフォリオ」として一括管理する手法は、シリコンバレー的な投資戦略に近く、失敗を許容しながら改善を繰り返すアジャイルな開発を可能にする。この柔軟性が、民間宇宙企業の台頭を軍の近代化に繋げる決定打となるだろう。
【参照情報】
公式リリース
Space Force Announces Second Tranche of PAEs
https://www.spaceforce.mil/News/Article-Display/Article/4436172/space-force-announces-second-tranche-of-paes/
参照記事
Space Force establishes new acquisition portfolios to speed up delivery
https://www.meritalk.com/articles/space-force-establishes-new-acquisition-portfolios/