【要点】
・将来の深宇宙探査では地球との通信遅延が医療支援の課題になり得る。
・NASA(米国航空宇宙局)は国際宇宙ステーション(ISS)でAIとARを統合した診断技術の試験を実施した。
・Jack Hathaway飛行士らがEchoFinder-2デバイスを用い、腹部および血管系の超音波スキャンを行ったとしている。
・AR(拡張現実)技術によりスキャナー配置を視覚的にガイドし、非専門家による検査を支援する狙いがある。
・収集された画像データはAIで解析し、臓器の識別や状態確認の補助を行う運用を想定している。
・本技術は地上からの指示に依存せず、宇宙飛行士が自律的に健康状態を把握する能力の検証を目的とする。
・月や火星など長期滞在ミッションでの医療オペレーション高度化に向けた要素技術として位置付けられる。
・今後は運用手順への組み込みや精度評価など、実装面の検証が焦点となる。
【編集部コメント】
深宇宙ミッションでは通信遅延が避けられず、医療の自律化は運用設計上の重要テーマとなっている。AIとARを組み合わせた手法は、クルー側の手順負担を抑えつつ、検査・判断の補助を強化する選択肢になり得る。今後は、誤判定リスクの管理や訓練要件,機材の信頼性など、運用として成立させるための条件がどこまで示されるかが注目点となる。
【参照情報】
公式リリース
Spacewalk Preps and Health Checks Using Augmented Reality, Artificial Intelligence
https://www.nasa.gov/blogs/spacestation/2026/03/09/spacewalk-preps-and-health-checks-using-augmented-reality-artificial-intelligence/
参照記事
NASA Tests AI-Assisted Medical Diagnostics Aboard International Space Station
https://www.cdomagazine.tech/aiml/nasa-tests-ai-assisted-medical-diagnostics-aboard-international-space-station