【要点】
スウェーデン国立宇宙庁(SNSA)は、スウェーデン極地研究事務局が主導する、極地遠征向けの衛星データ高度化プロジェクトに対し資金提供を行うことを決定した。
本プロジェクトは、気候変動の影響で海氷が薄くなり、流動性を増している北極海において、安全かつ効率的な航行を実現することを目的としている。
具体的には、最新の高解像度合成開口レーダー(SAR)観測データを活用し、海氷の漂流、変形、厚さを分析するアルゴリズムを改善する。
また、遠征計画や実際の航行中に使用できる実用的なツールを開発し、2026年および2027年の遠征において、現場測定データとの照合による検証を行う計画である。

【編集部コメント】
本件は、SNSAが実施する「気候・環境2025」公募の一環として採択されたものであり、宇宙技術を地球規模の課題解決に直結させる取り組みの一つと位置付けられる。
北極海では氷況の変化が加速しており、従来の観測データだけでは複雑な海域での安全確保が難しくなっている。
高精度のSARデータと現場での実証を組み合わせるこのアプローチは、学術研究だけでなく、将来的な北極航路の商業利用や資源輸送における航行支援技術としても重要な意味を持つだろう。

【出典情報】
公式リリース
The Swedish National Space Agency finances investment in improved satellite data for polar expeditions:
https://www.polar.se/en/news/2025/the-swedish-national-space-agency-finances-investment-in-improved-satellite-data-for-polar-expeditions/
参照情報(報道)
なし

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