【要点】
・英国の Perpetual Atomics と米国の QSA Global が共同で、宇宙用放射性同位体電池(RTG など)向けのアメリシウム燃料ペレット化に成功したと2025年12月1日に発表した。
・原料である酸化アメリシウムを、高密度のセラミック燃料ペレットとして安定加工する新技術を適用し、これまで報告例のなかった大きさの「宇宙用ペレット」を生成した。
・この加工方法は工業的にスケール可能であり、量産や宇宙機搭載用シールド封入電源としての実用化を視野に入れて設計されている。
・新しい燃料形態は、既存のプルトニウム238に依存する放射性電源の代替となる可能性がある。
・この技術は、長期間安定した電力供給が必要な深宇宙探査や月面・惑星表面ミッションなどでの利用を視野に入れている。
・今回の成果は、アメリシウムを宇宙用電源に転用する技術的ハードルの一つ ― 燃料ペレット化 ― をクリアした点で重要である。
【編集部コメント】
太陽光が届きにくい深宇宙や月面のような環境では、放射性同位体電池は安定電源として不可欠です。今回、プルトニウムに代わる燃料として注目されるアメリシウムのペレット化に成功したことは、民間主導で宇宙用電源の多様化を促す重要な一歩です。今後の技術成熟と規制整備次第では、深宇宙ミッションの電源設計に新たな選択肢が加わる可能性があります。
【出典情報】
公式リリース
Perpetual Atomics and QSA Global Achieve Breakthrough in Americium Ceramic Fuel Pelleting for Space Power Systems:
https://www.businesswire.com/news/home/20251201707888/en/
参照情報(報道)
University of Leicester News:
https://le.ac.uk/news/2025/december/perpetual-atomics-qsa-global-americium-ceramic-fuel-pelleting