【要点】
・英国の University of Leicester と溶接技術専門企業 TWI Ltd. が共同で、宇宙空間で自動溶接を行うロボットシステム開発プロジェクト「ISPARK」を立ち上げた。
・このプロジェクトは、UK Space Agency の革新支援プログラム(NSIP Call 2)から約56万ポンドの助成を受けており、宇宙用ロボット溶接システムの実現を目指す。
・ISPARKでは、地上で一般的なアーク溶接を、真空・無重力環境下で動作可能なロボットによって行う方式を設計・開発する。
・実証にあたっては、真空チャンバーによる試験に加え、仮想環境で機器と作業を再現する「デジタルツイン」技術で溶接挙動をシミュレーションし、安全性と実用性の検証を行う予定である。
・本技術の主な用途として、軌道上での衛星の修理や大型構造物の組み立てといった、いわゆる ISAM(軌道上サービス・組立・製造)分野が想定されている。
・真空、微小重力、温度変動など宇宙環境固有の困難さがある中で、ロボットによる溶接は技術的に困難とされてきたが、ISPARK はそれに挑戦する初の本格的な試みである。

【編集部コメント】
宇宙での溶接は、ボルト接合や接着剤に依存する従来方式に代わる恒久的接合手段として期待される。ISPARK のようなロボット+デジタルツインによる実証プロジェクトは、軌道上での構造物修理・製造の実現可能性を新たに提示するもので、ISAM の本格展開に向けた重要な技術基盤となる可能性がある。

【出典情報】

公式リリース
New funding to develop technology for first robots to weld in space:
https://www.space-park.co.uk/2025/12/new-funding-to-develop-technology-for-first-robots-to-weld-in-space/

参照情報(報道)
University of Leicester News:
https://le.ac.uk/news/2025/december/funding-technology-first-robots-weld-space

DPA Magazine:
https://www.dpaonthenet.net/article/219273/UK-robot-to-weld-in-space-for-the-first-time.aspx