【要点】
・U.S. Space Force(宇宙軍)は、静止軌道(GEO)における宇宙状況把握能力を強化するため、新たな衛星群の調達計画を示したと報じられている。
・この計画では、既存のGeosynchronous Space Situational Awareness Program(GSSAP)に替わって、監視(surveillance)用と偵察(reconnaissance)用、二つの役割分担型衛星群を配備する構想である。
・偵察用の衛星群は名称 RG-XX とされ、軌道変更や燃料補給が可能で、特定の対象への接近観測に用いられると説明されている。
・監視用衛星群は、広視野の光学センサー等を備えて、静止軌道帯を広域かつ継続的にモニタリングする能力を想定している。
・計画では、監視衛星が広域で異常や変化を検知し、その後偵察衛星(RG-XX)が詳細観測を行う、相互補完の運用方式を想定している。
・宇宙軍は2025年11月26日付で、監視衛星向け広視野光学センサーの提供に関する情報提供依頼(RFI:Request for Information)を公開したと報告されている。
・GSSAP とは、静止軌道付近にある物体や不審な動きを監視する既存の米軍衛星システムであり、RG-XX はその後継・拡張を目的とした次世代衛星群として想定されている。
・今回の構想により、静止軌道で増加する衛星やデブリ、潜在的な敵対衛星などに対する検出能力と識別能力の強化が図られる見込みである。

【編集部コメント】
静止軌道は多くの衛星が集中する重要かつ混雑する空間であり、従来からの GSSAP 一本の監視体制だけでは限界が指摘されてきた。今回の二層的な「監視+偵察」衛星配備構想は、静止軌道上の動態を継続的かつ詳細に把握する、より実用的で柔軟な宇宙状況認識(SDA)体制への転換と捉えられる。ただし、記事が報じるのはあくまで計画段階であり、具体的な打ち上げ日程や衛星仕様などは公開されていないようだ。

【出典情報】

公式リリース
なし

参照情報(報道)
Air & Space Forces Magazine:
https://www.airandspaceforces.com/space-force-surveillance-satellites-complement-reconnaissance/