【要点】
・カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)が設計した動的デジタルツインを搭載する衛星が軌道投入された
・衛星は11月28日にヴァンデンバーグ宇宙軍基地からSpaceXのTransporter-15ミッションで打ち上げられた
・デジタルツインはProteus Spaceが開発した「Mercury One」衛星に搭載され、衛星内でリアルタイムに稼働する
・AIを活用し電源系の状態を解析、バッテリー電圧や充電状況を監視し将来の挙動を予測する仕組みとされる
・従来の地上シミュレーションとは異なり、軌道上で自律的に異常兆候を検出し性能維持を図る点が特徴と報じられている
・技術開発はStephen Robinson教授の研究室(HRVIP Lab)とXinfan Lin准教授の研究室が共同で実施した
・衛星搭載型デジタルツインは、地上通信の遅延を受けにくい自己診断機能の確立に寄与する技術として期待されている
・デジタルツインとは「現実の装置をデジタル上で再現し、状態監視や予測を行う手法」であり、宇宙機の自律性強化に応用されている

【編集部コメント】
衛星内部で稼働するデジタルツイン技術は、運用の自律性向上に向けた重要な実証と位置付けられる。地上局を介した分析に依存せず、衛星自身が状態判断を行うことで、リアルタイム性の向上や障害回避の迅速化が可能となる。深宇宙のように通信環境が制限される領域や、安全性が重視される防衛用途でも応用が見込まれ、衛星システムの運用方式を変える技術として注目される。

【出典情報】

公式リリース
UC Davis-Designed Digital Twin Successfully Launched and Deployed into Space:
https://engineering.ucdavis.edu/news/uc-davis-designed-digital-twin-successfully-launched-and-deployed-space

参照情報(報道)
SpaceDaily:
https://www.spacedaily.com/reports/UC_Davis_Designed_Digital_Twin_Successfully_Launched_and_Deployed_into_Space_999.html