【要点】
・ドイツのマックスプランク協会と宇宙企業Talosは、動物に装着した小型センサーの信号を宇宙から受信するIcarus計画をIcarus 2.0として再始動した。
・Icarus受信機を搭載した小型衛星GENA-OTが2025/11/28、Falcon 9(米SpaceXのロケット)で地球低軌道(地表から数百kmの軌道)へ打ち上げられた。
・受信機はCubeSat(10text{cm}$級などの標準規格の超小型衛星)に搭載できるサイズに小型化され、ISS(国際宇宙ステーション)搭載版に比べ消費電力が約$1/10、受信可能センサー数が約4倍とされた。
・打ち上げ後は約3カ月の試験運用を行い、その後に動物センサーからのデータ受信と地上局への送信を本格的に再開する予定と報道によるとされた。
・新システムではセンサーを遠隔で再設定でき、動物から取り外さずに機能更新できる点が特徴と報道によるとされた。
・報道によると、2機目の受信機搭載衛星を2026年春に打ち上げ、2027年半ばまでに追加4基を含む計6基の受信機で世界規模の連続観測体制を目指す。
・Icarusはもともと独露協力でISS上のアンテナを運用していたが、ウクライナ侵攻に伴う協力停止で2022年初頭に活動が中断していた。
【編集部コメント】
IcarusはISS上のアンテナに依存した独露協力の枠組みが崩れ、2022年に運用が途絶えた。
今回のIcarus2.0は、マックスプランク協会とTalosが受信機を超小型化してCubeSatに搭載し、専用衛星群で動物観測を再開する取り組みと位置付けられる。
世界規模の移動データを継続取得し、生物多様性や感染症の兆候把握に資する基盤強化を図る。
【出典情報】
公式リリース
Icarus has returned to space:
https://www.mpg.de/25661928/1104-ornr-icarus-returns-to-space-987453-x
Icarus flies with new wings:
https://www.mpg.de/24011132/icarus-flies-with-new-wings
参照情報(報道)
heise online:
https://www.heise.de/en/news/Kick-off-for-Icarus-2-0-New-satellite-for-global-animal-observation-is-in-space-11098448.html
SpaceWatch.global:
https://spacewatch.global/2025/12/icarus-wildlife-tracking-system-to-resume-operations-after-launching-to-orbit/