【要点】
・米半導体大手AMDは、宇宙グレードの適応型SoC「Versal AI Core XQRVC1902」向けに、新たなパッケージング技術を導入したと発表した。
・採用された「有機リッドレスパッケージ」は、従来のセラミック製に比べ熱放散性能に優れ、過酷な宇宙環境での信頼性を高める。
・本技術は、米軍用規格における宇宙用非気密フリップチップの最高品質基準「Class Y」の認定取得を目指している。
・これにより、静止軌道衛星や深宇宙探査機において、最大15年間の長期ミッションに耐えうる耐久性を実現する。
・同社は併せて、「Versal RFシリーズ」および「Versal AI Edgeシリーズ Gen 2」についても宇宙グレード対応を強化している。
・これらの高性能SoCにより、衛星は軌道上で高度なAI推論や信号処理をリアルタイムに行うことが可能となる。
・再構成可能なアーキテクチャを持つため、打ち上げ後もソフトウェア更新で機能を追加でき、ミッションの柔軟性が大幅に向上する。
・報道によると、カスタムASICを開発するコストと時間を削減できるため、民間・政府問わず次世代衛星での採用拡大が見込まれる。
【編集部コメント】
サーバー市場で培った高性能パッケージ技術を、最も過酷な宇宙環境へ適用した技術的マイルストーンです。
特に「ClassY」への対応は、有機パッケージが従来のセラミックと同等以上の信頼性を持ち得ることを証明するもので、宇宙用半導体のトレンドを大きく変える可能性があります。
高度なAI処理能力を持つチップが長寿命化することで、通信遅延の許されない深宇宙探査や、自律的な防衛用衛星の能力が飛躍的に向上するでしょう。
【出典情報】
公式リリース
AMD Expands Space-Grade SoC Portfolio for Future Missions:
https://www.amd.com/en/blogs/2025/amd-expands-space-grade-portfolio-enhances-in-orbit.html
参照情報(報道)
Bisinfotech:
https://www.bisinfotech.com/amd-boosts-space-grade-socs-for-in-orbit-processing/
Evertiq:
https://evertiq.com/news/2025-12-01-amd-boosts-space-grade-portfolio-in-orbit-processing-capability