【要点】
・中国の文昌宇宙港は2025年11月30日に2025年の10回目の軌道投入を実施し、運用開始以来初めて年間打上げ回数が2桁に達したと報じられた。
・報道によると、改良型の長征7号系ロケット(中国の中型液体燃料ロケット)が実験衛星「実践28号」を20時20分(北京時間)に打ち上げ、予定軌道へ投入した。
・実践28号の機能は詳細が公表されておらず、製造は中国航天科技集団傘下の中国空間技術研究院が担ったとされる。
・今回の打上げは長征ロケットシリーズとして通算611回目の飛行に当たると報道されている。
・文昌宇宙港は中国で初めて独自に設計・建設された環境配慮型の近代的射場とされ、全天候・多方向に対応する2基の発射台を運用し、大型ペイロードに対応できるという。
・2016年の初回任務以降、同射場は累計43回の打上げを成功させ、中大型の極低温液体ロケット(液体酸素・液体水素など低温で保持する推進剤を使うロケット)の高密度打上げを日常的に行える体制を整えてきたと伝えられた。
・報道によると、高流量の極低温推進剤充填やケロシン・液体窒素冷却などの地上技術を習得し、発射台の占有時間短縮と複数機種の並行試験・運用を可能にして打上げ頻度向上につなげている。
【編集部コメント】
文昌宇宙港は中国初の沿岸型大型発射拠点として、長征7号系など中大型ロケットの運用を担い、液体推進剤ロケットの高密度打上げ体制を整備してきた。
2025年に年10回へ到達したことは、発射台の占有時間短縮や複数機種の並行運用など、地上支援能力の強化が進んだ結果として位置付けられる。
【出典情報】
公式リリース
China launches new satellite into space:
https://english.spacechina.com/n17212/c4494021/content.html
参照情報(報道)
China Daily:
https://www.chinadaily.com.cn/a/202511/30/WS692c6eeaa310d6866eb2c21c.html
People’s Daily Online:
https://en.people.cn/n3/2025/1201/c90000-20396704.html