【要点】
・イタリアのレーダー技術企業MetaSensingが、UAE(アラブ首長国連邦)の国家宇宙プログラム「Sirb」向けのSARペイロード供給契約を獲得した。
・契約は、UAEの先端技術・防衛グループEDGE傘下の宇宙企業「FADA」によって発注された。
・MetaSensingは、小型かつ高性能なXバンドSARシステム「StarSAR-X」を提供する予定である。
・SAR(合成開口レーダー)は、雲や夜間でも地表を詳細に観測できる技術であり、本計画の中核をなす。
・衛星の車体部分にあたるバス(プラットフォーム)は、シンガポールのST Engineeringが担当し、両社が連携して開発を進める。
・本契約には技術移転プログラムが含まれており、UAE国内における宇宙開発能力の自律性(ソブリン能力)強化を支援する。
・「Sirb」はアラビア語で「鳥の群れ」を意味し、複数の衛星を連携させるコンステレーション(衛星群)運用を目指している。
【編集部コメント】
本件は、UAEが国家戦略として掲げる宇宙産業の国産化と、防衛・民間双方でのデータ活用能力向上に向けた重要な進展である。UAEは「Sirb」計画において、単なる衛星購入にとどまらず、海外企業(伊MetaSensing、シンガポールSTEngineering)からの技術移転を通じて自国の産業基盤育成を強く志向している点が特徴だ。中東地域における地球観測データの需要は、安全保障や環境モニタリングの面で急増しており、欧州やアジアの技術企業にとって有力な市場となりつつある。
【出典情報】
公式リリース
MetaSensing to Supply SAR Payload for UAE National SAR Constellation Programme
ST Engineering Selected to Support UAE’s Space Ambitions with Cutting-Edge SAR Satellite
Sirb | Earth Observation & Remote Sensing
参照情報(報道)
Tactical Report