【要点】
・2025年12月10日12時03分(北京時間)、中国は力箭一号(Lijian-1)Y11で9機の衛星を打上げ、所定軌道への投入成功が公表された。
・打上げでは、アラブ首長国連邦の「813」、エジプトの「SPNEX」、ネパールの「Slippers2Sat」を含む9機が同時に投入された。
・中国側は国内衛星として、吉星高分07B01/07C01/07D01(地球観測衛星)、東坡15号、驭星二号09、逸仙-Aなどが同時に投入されたと公表した。
・UAEの「813」は中国科学院系の機関が開発したハイパースペクトル地球観測衛星(多波長で地表成分を識別)で、環境監視や科学研究支援を目的にする、と報道された。
・エジプトの「SPNEX」はプラズマ診断(荷電粒子を測る観測)と地球観測の機器を搭載し、気候変動の影響や電離圏(電波に影響する上空の層)の変動監視を任務とすると報道された。
・ネパールの「Slippers2Sat」は教育目的の1Uキューブサット(約10cm角の超小型衛星)で、中学生が設計・製作に関与し、アマチュア無線帯のデジタル中継(ソフトウェア方式)実証を狙うと報道された。
・CAS Spaceは打上げサービスの顧客が累計32(国内26・海外6)に達したとし、Lijian-1は今回が11回目の軌道投入で、累計84機・総ペイロード11トン超を打上げたと説明した。
・同社関係者は今後、回収・再使用(回収して再利用する)に向け、パラシュート回収やグリッドフィン(格子状の落下制御翼)制御、液体エンジンの複数回再点火、深い推力調整(推力を大きく絞る運転)などの実証を進める方針だと述べた。
【編集部コメント】
本件は、中国の商業ロケットが国際顧客の衛星を複数同時に輸送した事例として位置付けられる。地球観測や電離圏観測、教育衛星といった用途を含み、商業打上げサービスの拡大と国際協力の具体化を示す報道である。
【出典情報】
公式リリース
我国成功发射阿联酋813卫星等9颗卫星
参照情報(報道)
NewsGD
Xinhua