【要点】
・アルバータ大学主導の研究チームが、新衛星ミッション「RADICALS」の開発を進めている。
・2027年後半の打ち上げを目指し、トロントの衛星開発機関SFL Missionsと提携した。
・宇宙放射線が大気圏へ流入するプロセスと、それが地球の気候に与える影響を調査する。
・衛星は極軌道(北極・南極の上空を通る軌道)に投入され、スピン安定方式で運用される。
・X線撮像装置や粒子望遠鏡など、計11個のセンサーを含む3種類の観測機器を搭載する。
・取得データは、宇宙天気予報の精度向上や、通信・ナビゲーションシステムの保護に活用される。
・極地を飛行する航空機の放射線被曝リスクを評価し、安全運航に寄与することも目的の一つだ。
・本計画はカナダ・イノベーション財団やカナダ宇宙庁(CSA)などから資金支援を受けている。
【編集部コメント】
気候変動の研究において、地上の温室効果ガスだけでなく「宇宙からの放射線エネルギー」が与える影響に焦点を当てた点が非常に野心的だ。広大な極地を有するカナダにとって、オーロラや宇宙天気現象が通信インフラや航空網に及ぼすリスクは切実な問題であり、自国主導でデータを確保しようとする姿勢は理にかなっている。
大学発の科学ミッションでありながら、SFLの実績ある衛星バスを活用して実用的なインフラ防護や気候モデルの精緻化を目指すアプローチは、低コストで高付加価値を生む現代的な宇宙開発のモデルケースと言える。
このミッションで活用される
【出典情報】
公式リリース
University of Alberta Contracts SFL Missions Inc. to Develop Small Satellite for Study of Space Radiation Impacts on Earth’s Climate
参照情報(報道)
なし