【要点】
・米陸軍は2025/12/11に、GNSS(衛星測位)が使えない環境で試験レンジに用いる光学追跡ソリューションについて、市場調査のための情報提供募集(Sources Sought)を開始した。
・米陸軍は「時間・空間・位置情報(TSPI:試験対象の時刻・三次元位置などの基準情報)」の真値(基準)を得る計測器として、Time-Space-Position Optical Tracking(T-SPOT)の実現性を評価する技術調査とトレードオフ分析の実施主体を探索している。
・本取り組みは運用配備する装備の納入ではなく、モデル化・シミュレーション結果に基づき、システム構成と運用構想(CONOPS:どう使うかの設計)を整理して性能目標を満たせるかを検証することを目的としている。
・将来のT-SPOTは、RTK GNSS(基地局補正で高精度化する測位方式)に近い3次元TSPI精度と、GNSS並みの更新頻度に相当する準連続の出力を目標にしている。
・運用条件として、日中かつ視程が良い状況での十分な性能を求めつつ、将来的には昼夜・全天候での運用も視野に入れている。
・試験対象への搭載・連接は一時的かつモジュール式を想定し、米空軍の輸送機や単発練習機の運用高度での試験を支えつつ、地上付近での試験にも対応することを目標とし、SWaP(サイズ・重量・消費電力)を抑えて小型無人機への適用も視野に入れている。
・T-SPOTは地上の受動的ランドマーク(能動電波を出さず電源も不要な目印)を利用し、人工マーカー(fiducial)や既存の自然物・人工物を使い分け得る一方、試験中はGNSSに依存しないことを要件とし、回答期限は2026/01/30とされた。
【編集部コメント】
衛星測位が妨害・利用不能となる状況を想定した試験では、GNSS以外で「真値」を与えるTSPI計測が重要になる。本件は装備調達の前段として、試験レンジで成立し得る光学方式の要件整理と技術選択肢の比較検討を進める取り組みとして位置付けられる。
【出典情報】
公式リリース
Time-Space-Position Optical Tracking (T-SPOT)
参照情報(報道)
GPS World