【要点】
・2025/12/09の報道によると、ドイツ企業TOPTICA EAGLEYARDは重力波観測計画LISA向けにレーザーダイオード・モジュールを供給するとした。
・LISAは欧州宇宙機関(ESA)が主導する重力波観測ミッションで、ESA加盟国と米航空宇宙局(NASA)などが協力し、打上げ目標は2035年と説明されている。
・NASAは、µNPRO(微小非平面リング発振器=基準となる単一周波数レーザー)の励起用として、同社のRWL 808nmレーザーダイオード(導波路構造のレーザーダイオード)を選定したとされる。
・報道によると、µNPROは808nmの励起光を1064nmの単一周波数出力に変換し、LISAの干渉計測に必要な安定光源として用いられる。
・LISAはヘテロダイン干渉計(周波数をずらして干渉させる方式)でピコメートル級の距離変化を測る構成で、各機はドラッグフリー制御(自由落下に近づける制御)用の試験質量を搭載すると説明されている。
・NASAのレーザー系は各衛星にレーザーヘッド4基などを搭載し、周波数基準として超安定光共振器(周波数を固定する光学部品)を用いる構成で、全体で12基のレーザーヘッドを持つとされる。
・同社は寿命評価として10,000時間のエージング試験(長時間連続動作で劣化を確認)を実施し、2026年にフライト用モジュール製造へ進む見通しと報じられている。
【編集部コメント】
重力波の宇宙観測は、レーザー光源の周波数安定度と長期信頼性が観測性能を左右するため、部品選定と寿命試験は基盤工程として位置付けられる。
本件は、民間メーカーの評価設備と宇宙機関の要求を接続し、フライト品量産(2026年見通し)へ移行する流れを示した事例である。
【出典情報】
公式リリース
TOPTICA EAGLEYARD powers the LISA Mission (ESA/NASA)
参照情報(報道)
Adlershof
optics.org