【要点】
・スイスの測位技術企業であるSpacePNT社が2025年12月、欧州宇宙機関の測地ミッション向けのGNSS受信機の製造に着手しました。
・この製造対象はジェネシス(GENESIS)ミッションに搭載される宇宙用GNSS(衛星測位システム)受信機で、地球の形状をミリメートル単位で測定することを目指しています。
・製造されるのは、複数の周波数に対応した高精度なGNSS受信機の「エンジニアリングモデル(設計検証用の試作機)」および「飛行モデル(実際に打ち上げる実機)」です。
・ジェネシスミッションは、地球의 物理的形状や重力場を定義する「地球基準座標系(ITRF)」の精度を大幅に向上させるために計画されました。
・この衛星は、GNSSや超長基線電波干渉法(VLBI)など複数の測地観測技術を一つのプラットフォームに統合して搭載する予定です。
・SpacePNT社の受信機は、ガリレオ(欧州の衛星測位システム)やGPS(米国の衛星測位システム)などの信号を高い信頼性で処理し、衛星の位置を特定する役割を担います。
・報道によると、製造工程は厳格な品質管理下で進められており、宇宙環境における過酷な放射線や温度変化に耐えうる設計が採用されています。
・この取り組みを通じて、気候変動に伴う海面上昇のモニタリングや航空航法、精密農業に必要な測地データの品質向上が期待されています。
【編集部コメント】
ジェネシスミッションは欧州宇宙機関が主導する測地学の次世代計画であり、地球の空間的な位置基準を極限まで精緻化する戦略的一環として位置付けられます。SpacePNT社が手がける受信機は、複数の測地技術を宇宙空間で直接統合し、地上の観測点間の誤差を解消するための鍵となります。正確な地球基準座標系の構築は、気候モニタリングや安全な交通システムの基盤となるインフラ強化に直結するものです。
【出典情報】
公式リリース
GENESIS of a new Earth: join ESA’s Earth measurement mission
参照情報(報道)
SpaceWatch.Global