【要点】
・NASAは2025年12月、宇宙空間で自律的に動作するロボットアーム技術を実証する「Fly Foundational Robots」ミッションの詳細を発表しました。
・このミッションは2027年後半の打ち上げを予定しており、Motiv Space Systems社が開発したロボットアームを搭載します。
・ロボットアームは、無重力または微小重力環境下において、宇宙機の構造上を「尺取り虫」のように移動(歩行)する機能を持ちます。
・主な実証内容は、器用な操作による物体の把持、自律的なツールの使用、および構造物の組み立てや修理作業です。
・この技術は、軌道上での衛星への燃料補給、大規模な通信インフラや太陽光発電アレイの組み立て、さらには月や火星での居住施設の建設などに応用可能です。
・Motiv Space Systems社は、火星探査車「Perseverance」に搭載されたロボットアームの開発実績を持つ企業であり、今回のシステムも拡張性(スケーラビリティ)とモジュール性を備えています。
・実証機はAstro Digital社の宇宙機に搭載され、NASAの「軌道上サービス・組立・製造(ISAM)」ポートフォリオの一環として実施されます。
【編集部コメント】
本ミッションは、これまでSFの世界で描かれてきた「宇宙空間での自律的な建設作業」を現実のものとするための重要なステップです。従来のロボットアームは固定式が主流でしたが、構造物上を自由に移動できる能力は、将来の大規模構造物(宇宙太陽光発電所や大型宇宙望遠鏡など)の建設コストとリスクを劇的に低減する可能性があります。NASAが主導するISAM戦略において、民間企業の技術力を積極的に取り入れる姿勢が鮮明に表れた事例と言えるでしょう。
【出典情報】
公式リリース
NASA’s Fly Foundational Robots Demo to Bolster In-Space Infrastructure
参照情報(報道)
autoevolution
Space Daily