【要点】
・2025/12/09の報道によると、衛星追跡企業S2a Technologiesの更新情報で、中国の実験衛星「実践21号」と「実践25号」が地球同期軌道(地上からほぼ同じ位置に見える高高度軌道)で分離したことが示された。
・同報道は、この分離が軌道上燃料補給(宇宙空間で推進剤を補給する)の試験と関連する可能性があるとして取り上げた。
・国家航天局の発表によれば、実践25号は2025/01/07に長征3Bで打ち上げられ、衛星燃料補加と延寿サービス技術(燃料補給で寿命を延ばす技術)の検証を主目的とする。
・一方で、公式発表では、実践25号の具体的な運用内容(接近・結合・燃料移送の有無など)は示されていない。
・2025/12/06の分析記事によると、実践21号は2022年に北斗衛星の移動を伴う運用が報じられており、接近運用やドッキング(衛星同士の接続)技術に関心が集まってきた。
・地球同期軌道での接近・結合や燃料補給は、相対航法や姿勢制御に加え推進剤の安全な取り扱いが必要となる高難度の運用に位置付けられる。
・軌道上補給・延寿は、衛星の置換頻度を下げて打上げ回数やコストを抑える狙いがある一方、近接運用は軍民両用の可能性があるため各国が動向を注視している。
【編集部コメント】
中国は実験衛星「実践」系列で、接近運用や軌道上燃料補給などの軌道上サービス技術の検証を進めているとされる。衛星の延寿は打上げ回数の抑制やデブリ(宇宙ごみ)対策にも関係する一方、軍民両用の可能性があるため、商用追跡データと公式発表を切り分けて評価する必要がある。運用目的の解釈には慎重さが求められる。

【出典情報】
公式リリース
我国成功发射实践二十五号卫星
China launches Shijian-21 satellite
参照情報(報道)
Interesting Engineering: なし
Jamestown Foundation