【要点】
・SpaceDailyは2025年12月8日、中国がネット方式でロケットを回収する海上プラットフォーム「領航者(Linghangzhe、Pathfinder)」を運用入りさせたと報じた。
・同機材は中国船級社(CCS)から入級証書と法定証書を取得し、海上ロケット回収プラットフォームとして所要の認証を得たとされる(入級=安全基準の審査、法定=法規検査の証明)。
・中国船級社の発表によると、領航者は無動力の台船(自走しない船)を改装し、DP2動的船位保持(自動で船の位置を保つ)と遠隔操作システムを統合した。
・中国船級社の発表によると、領航者は専用の回収支援システムを備え、複雑な海洋環境でロケットエンジン等の着陸・回収作業を支えることを目的としている。
・中国船級社の発表によると、領航者は2025年11月30日に命名・引き渡しが行われ、広船国際(GSI)と中国科学院深海科学与工程研究所が建造に関与した。
・SpaceDailyは2025年8月、民間企業i-Spaceが回収船「星際帰航(Xingjiguihang)」を投入し、再使用ロケットSQX-3の第1段回収を目的としていると伝えた(液体酸素・メタン推進=酸化剤に液体酸素、燃料にメタンを使う)。
・SpaceDailyは、中国の新型有人用ロケット「長征10号」が2025年8月に静的燃焼試験(地上で固定してエンジンを燃焼)を実施し、再使用型の長征10Aを含む体系で再使用技術を進めていると報じ、民間ではLandSpaceが2025年6月に朱雀3号の再使用第1段推進系で地上点火試験を行ったとした(垂直離着陸=機体が垂直に着陸する方式)。
【編集部コメント】
再使用型ロケットは第1段を回収して再利用し、打上げ単価の低減や高頻度打上げを目指す技術である。
中国では国家主導の新型ロケット開発に加え、民間企業も回収試験を進めており、海上回収インフラの整備は運用段階への移行を支える基盤と位置付けられる。船級協会の認証取得は、海上での安全運用に必要な検査・規格対応の枠組みを整える意味を持つ。
この海上回収プラットフォームが具体的にどのような自動船位保持システム(DPS)を備えているのか、あるいは中国の民間企業(CASSpaceやDeepBlueAerospaceなど)が予定している
【出典情報】
公式リリース
中国船级社检验的我国首艘火箭网系回收海上平台命名交付
参照情報(報道)
SpaceDaily
Science and Technology Daily(e-paper PDF)