【要点】
・2025年12月11日の報道によると、米新興Starcloudが衛星Starcloud-1で大規模言語モデル(LLM=文章を生成するAI)を宇宙で動作させた。
・同衛星は2025年11月に打ち上げられ、NVIDIA H100(データセンター向けGPU=AI計算に使う高性能半導体)を搭載したと報じられた。
・報道によると、Starcloud-1は低軌道(LEO=高度2,000km以下の地球周回軌道)でGemma(Googleの公開LLM)を推論(学習済みモデルで回答を生成する処理)させ、地上からの問い合わせに応答した。
・報道によると、同社はNanoGPT(小型言語モデル)の学習試験も宇宙で実施し、テキスト生成の動作確認を行った。
・NVIDIAの説明では、宇宙空間の真空を放熱に使うことで、地上データセンターで一般的な水冷(蒸発冷却)への依存を下げられるとしている。
・NVIDIAの説明と報道によると、Starcloudは将来、出力5ギガワット規模で、幅・長さが各約4kmの太陽電池パネルと冷却パネルを備える軌道上データセンターを構想している。
・Crusoeの発表では、Starcloudと提携し、2026年後半に衛星上でクラウド基盤を稼働させ、2027年初頭に限定的なGPU計算サービス提供を目指す計画を示した。
【編集部コメント】
生成AIの電力・冷却負荷が課題となる中、計算資源を軌道上へ分散させる試みとして位置付けられる。NVIDIAのスタートアップ支援やクラウド事業者との連携を背景に、宇宙の太陽光と真空を活用して地上の電力・水需要を抑える構想が検討されている。現段階は実証であり、放射線耐性や保守方法などの技術要件の整理が焦点となる。
【出典情報】
公式リリース
How Starcloud Is Bringing Data Centers to Outer Space | NVIDIA Blog
Crusoe to become first cloud operator in space through strategic partnership with Starcloud
参照情報(報道)
India Today