【要点】
・インド政府は2025/12/11の上院(ラジャ・サバー)書面答弁で、ISROが次世代衛星技術として衛星内でのデータ処理・データ保存を含む検討を進めていると説明した。
・同答弁では、エッジコンピューティング(データ発生地点=衛星側で処理する方式)の宇宙での概念実証は予備評価で実現可能とされ、システムを構想中だと述べた。
・報道によると、衛星上での処理により地上への送信量を抑え、必要情報のみを下ろすことで応答遅延(利用までの待ち時間)を短縮できるとされる。
・報道によると、時間制約の厳しい災害対応などでの即応性向上に加え、衛星通信の運用最適化(設定変更で機能を切り替える運用)にもつながり得ると示された。
・政府答弁では、現段階で「宇宙に物理的データセンターを設置する」状態ではなく、実用化には軌道上での電力確保など複数分野의 技術的飛躍が必要だと整理した。
・報道によると、実現に向けた課題として電力・熱設計に加え、耐放射線(宇宙線で故障しにくい)計算機や情報防護(不正アクセス対策)などが論点として挙げられた。
・上院の質問では、用途として国家安全保障、地球観測、通信網、災害対応などが想定され、あわせて関与する研究機関や民間企業の有無も問われた。

【編集部コメント】
衛星内で処理・保存まで担う構想は、下り回線の制約と即応性の課題を同時に扱う取り組みとして位置付けられる。今回の国会答弁は概念実証の可能性に触れる一方、電力や耐放射線計算機などの前提技術が鍵である点を明確にした。

【出典情報】
公式リリース
PARLIAMENT QUESTION: PHYSICAL DATA CENTRES
RAJYA SABHA UNSTARRED QUESTION NO. 1405 PHYSICAL DATA CENTRES(Department of Space)
参照情報(報道)
Tech Observer Magazine
News9live