【要点】
・米国の研究者チームが2025年12月8日、学術誌Classical and Quantum Gravityで、ワープ・バブル(時空を局所的に伸縮させる仮説)の新しい幾何設計を報告した。
・報告は、従来案の「連続したリング状」エネルギー配置を、2〜4本の円筒状「ナセル」(推進部の筒状ハウジングに相当)へ分割する形に置き換える設計を示した。
・解析ではADM 3+1形式(時空を3次元空間+時間発展に分けて扱う一般相対論の手法)を用い、曲率やエネルギー密度などを従来案と比較した。
・研究者は「内部平坦(interior-flat)」条件により、バブル内が平坦時空となり、外部と時計が同期する居住可能領域を想定できるとしている。
・必要なエネルギーは負のエネルギー密度(通常の物質では得にくい“負”のエネルギー)を含むとされ、分割した円筒構造へ局在化して設計パラメータとして調整する狙いが示された。
・別の報道では、負のエネルギーを要しない「物理的に実装可能なワープ駆動モデル」を提案したとされ、宇宙船ではなく時空の“泡”を利用する概念が紹介された。
・両報道とも、現時点は理論・モデル段階であり、投入エネルギーや質量要件など工学的な障壁が残る点を強調している。
【編集部コメント】
ワープ推進は一般相対論の枠内で「可能な時空幾何」を探る研究として位置付けられる。今回の報道は、負のエネルギーや膨大な要求量という根本課題を残しつつ、幾何設計を工学パラメータとして整理する動きが進んでいることを示す。
【出典情報】
公式リリース
参照情報(報道)
The Debrief
Popular Mechanics