【要約】
・NICTは衛星やHAPSに搭載可能な小型光通信端末で、2 Tbit/sの空間光通信実証に成功したと発表した。
・NICTはこの成果を、小型端末による2 Tbit/s級の空間光通信として世界初の達成と説明している。
・実験は都市環境のビル間で行われ、端末間の距離は7.4kmだった。
・大気のゆらぎがある条件でも、安定した高速光通信の維持を確認したとしている。
・複数波長を束ねる波長分割多重(WDM)と、光の乱れを補正する補償光学などの技術要素を小型端末に統合した。
・同技術は、光ファイバー敷設が難しい空中経路を含む非地上系ネットワーク(NTN)での大容量伝送を想定している。
・今後は航空機や衛星への搭載を視野に、実環境での検証を進める方針が示されている。

【編集部コメント】
非地上系ネットワークでは、衛星や高高度プラットフォームの通信容量がボトルネックになりやすく、大容量リンクの確立が重要な課題となる。
本件は、都市環境の大気ゆらぎ下でテラビット級の光通信を小型端末で成立させた点に特徴があり、将来の空・宇宙系ネットワークの設計選択肢を広げる取り組みの一環と位置付けられる。
今後の焦点は、端末のさらなる小型化、搭載環境での運用安定性、ネットワーク統合に向けた検証をどこまで積み上げられるかにある。

【出典情報】
公式リリース
[World’s First Successful 2 Tbit/s Free-Space Optical Communication Using Small Optical Terminals Mountable on Satellites and HAPS]: https://www.nict.go.jp/en/press/2025/12/16-1.html

参照情報(報道)
[EurekAlert]: https://www.eurekalert.org/news-releases/1109643