【要点】
・2025/12/18の報道によると、クバスペースとWWFインドネシアは、インドネシアのブルーカーボン(沿岸生態系に蓄えられる炭素)を衛星データとAIで監視・定量化する協業を進めるとした。
・協業では、マングローブと海草藻場(海草がつくる浅海の生態系)を対象に、再生活動が行われる地域で分布の地図化と変化把握を行う計画が示された。
・使用技術として、ハイパースペクトル観測(多数の波長帯で計測し差異を識別できる)を行う衛星とAI解析を組み合わせ、成長や健全性などの指標化を目指すとされた。
・公式リリースによると、衛星データと現地データを組み合わせることで、従来は現場調査に依存しがちだったモニタリングを、より高頻度・広域に実施する狙いがある。
・得られたデータを、ブルーカーボンの会計(排出量算定の枠組み)や政策計画、持続可能な資金調達の基盤にし、検証可能なカーボンクレジット(削減・吸収量を取引する証書)につなげる方針が示された。
・クバスペースは、気候関連の衛星データを政府・NGO・産業で活用できる形にする取り組みの一環として、本協業を位置付けた。
・同社リリースは、ブルーカーボン案件は自主的カーボン市場のクレジット全体の約0.91%にとどまる一方、リモートセンシング(遠隔観測)や算定・監視技術の進展が検証と評価の手法を変えつつあると説明した。
・同リリースは、インドネシアのNDC(温室効果ガス削減の国別目標)やFOLU Net Sink戦略(森林・土地利用で吸収超過を目指す政策)を支える取り組みとしても言及した。
【編集部コメント】
ブルーカーボンは生態系保全と市場制度を結び付ける分野で、MRV(測定・報告・検証)の精度が事業の信頼性を左右する。衛星のハイパースペクトル観測とAI解析は、広域かつ反復的な監視を通じて、透明性の高い算定・検証基盤を補強する取り組みとして位置付けられる。
【出典情報】
公式リリース
Kuva Space Partners with WWF-Indonesia to Bring Hyperspectral Satellite Technology to Blue Carbon Verification and Sustainable Financing
KUVA SPACE PARTNERS WITH WWF-INDONESIA TO BRING HYPERSPECTRAL SATELLITE TECHNOLOGY TO BLUE CARBON VERIFICATION AND SUSTAINABLE FINANCING
【参照情報(報道)】
Indonesia Business Post
Katadata.co.id