【要点】
・カナダ国防省(DND)は2025年12月、最大4億ドル(約600億円)規模の新宇宙プロジェクト「宇宙指揮統制(Space C2)」の具体化へ乗り出しました。
・Space C2(宇宙空間の活動を効率的に管理・制御するための指揮システム)を指し、防衛能力の根幹を支える役割を担います。
・本プロジェクトは、カナダや同盟国、民間企業のセンサーから得られる宇宙データを統合し、北米の防衛や軍事作戦に活用することを目的としています。
・カナダ政府は、米国宇宙システム軍(SSC)に対し、有償軍事援助(FMS:米国政府が装備品や役務を同盟国へ有償で提供する制度)を通じた協力の可能性を照会しました。
・米国側の公式記録によると、照会内容には米国製装備の能力調査や価格、入手可能性に関する情報依頼が含まれていることが判明しています。
・本プロジェクト의推定費用は当初の2億ドルから、現在は2億ドルから4億ドルの範囲へ拡大したことが国防省によって公式に確認されました。
・一方で、国内の防衛産業界からは、政府が掲げる「米国製装備への依存低減」の方針に反し、米国製品の採用が優先されているとの批判の声が上がっています。
・本計画は、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD:北米の航空宇宙防衛を担う米カ共同組織)の近代化を進める防衛投資の主要な一環として進められます。
【編集部コメント】
カナダによる宇宙調達の米国依存が再び議論の的となっています。今回の宇宙指揮統制プロジェクトは、北極圏を含む広域監視の要となるデータ統合を担う戦略的一環として位置付けられます。国内産業の育成と、米国製装備による同盟国間での相互運用性確保との間で、政府が難しい政策的整理を迫られている実情が示されています。
【出典情報】
公式リリース

なし
【参照情報(報道)】
Ottawa Citizen
Yahoo News